あらためまして昨日のWinny話の続き。僕の言い方だと暴言にしか聞こえない人も多いでしょうし、まさにそれを確信犯としてやっているので付随するリスクは甘受しているつもりです。で、ここに僕の言いたいことがずっと丁寧に論じられているのを見つけたので緩衝材によいかと思います。
ディズニーの例なんかが有名なように、いまの著作権制度が既得権者の利益保護に偏ってるのは事実でしょう。しかもそこにインターネットという現行法が想定していなかった空間が出てきてしまったものだから大変なことに。既得権者側はじゃあダウンロードも違法にしましょう、とか言ってるけどもう知恵がないとしか言いようがない。だからその制度をどうにか変えていこう!というのには大賛成です。
でもだからといって、将来のために正しいことをしたから処罰しないでおこう、って方向に流れるのはどこかで止めなければならない。確信犯の事情は汲むが責任はきちんととれ、と。それに今回に関しては現行著作権法上違法なことは違法なこととはっきりさせた方が、新しい制度を模索するためにも有益だと思うんですがね(論点はむしろ刑法上のものですけど)。そのへんのバランスを取ろうとしすぎて最悪のルートを選んでしまったのが今回の判決かと。
それにしても昨日2点書いたように、弁護団の世論誘導型の手口はどうかと思うなあ。依頼者のためなら社会に変な影響与えてもいいってのか。まあそこまでしてでも依頼者の利益を図るのが弁護人の使命なのかもしれませんが。少なくとも僕は向いてないんだろうなあと今さらながら悩んでしまいます。